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研修医のころ、
よく町田の病院で
当直しました。

病院で出してくれる、
「検食」は
あんまりおいしくありませんでした。

適当に「評価 A」とかに○をつけて、
あとは店屋物の出前をとっていました。

「一人前で出前は悪いかなー」と
たいてい「山菜そば」と「カツどん」
とか二人前を頼んでました。

ある晩、夜中の3時頃、
急患もなく、病棟も落ち着いていたので、
当直室でまどろんでいると、

なんか、音がします。

「カチャ。カチャ。」

どんぶりがふれあう音。

え?まさかおそば屋さん、
こんな夜中にどんぶり下げに来たの?

おそるおそる、当直室のドアを開けると

「ひいいいい。」

と声には出しませんでしたが、

暗い廊下で
入院中の白髪のおばあさんが、
おそばの残った「おつゆ」を
すすっているではありませんか。

きっと、お腹空いてたんでしょう。
おそばの「おつゆ」っていいにおいですもんね。

ドクターフリッカー、
なんか、見てはいけないものを
見てしまったような気がして、
そーっと当直室のドアを閉めました。

あー、そう、そう。
昭和天皇の「大喪の礼」の日も
そこの病院で当直でしたが、

この日はさすがに何件電話しても
「今日はお休みです。」とのこと。

仕方なく「検食」をありがたく頂きました。

テレビもずーっと「大喪の礼」の
中継でしたねー。

2008.06.29 Sun l 思い出 l COM(2) TB(0) l top ▲