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内科、小児科、皮膚科を
標榜しているドクターフリッカーの
診療所。

いらっしゃる患者さんの
年齢層は0歳から90歳まで。

さすがに大きな外傷のかたは
いらっしゃいませんが、
病気の種類は本当に多岐にわたります。

以前、キャンプで丹沢に行って
「ヒル」に咬まれた患者さんが
来院されたことがあります。

太ももに紅斑を認めますが、
ご本人によると
赤いところは移動しているとのこと。

足の付け根のリンパ腺も
腫れています。

「移動する紅斑」。

「ヒル」に咬まれたということは
「マダニ」に咬まれてることも
十分考えられるわけです。

この症状は教科書に載っている
いわゆる「遊走性紅斑」、
つまり「ライム病」ではないかと思い、

基幹病院の皮膚科に
「ライム病疑診」で紹介しましたが、
「リンパ節炎」という診断のみでした。

「リンパ節炎」で紅斑は出ませんし、
ライム病は4種感染症で届出の義務も
ありますから、血清を「国立感染研究所」に
送って調べてもらうとやはり「ライム病」
でした。

大きな病院の先生が
「リンパ節炎」と言っているのに
ドクターフリッカーがそうではないと
言っても患者さんには
なかなか納得してもらえず、
苦労したのを覚えています。

内科は専門医ですが、
小児科や皮膚科は
大学病院で研修はしましたが、
専門医ではありません。

しかし、「休日急患診療所」
の当番も「小児科」として
振り分けられますし、

福祉保健センターの
「3歳児健診」にも出動しています。

少し前、
インフルエンザの10歳代のかたが
意識混濁と呼吸困難で来院されたとき、

どこの病院も小児科は
満床で引き受けてもらえなかったときは
本当に薄氷を踏む思いでした。

少し遠くの病院でしたが、
救急外来の先生に
「どうぞ」と言って頂いた時は
本当に受話器を拝みたくなる
心境でした。

「大きな病院」で治療しなければ
いけないこともあれば
小さな「町医者」でなければ
できないこともあるということです。

大事なことは「分担」をしっかり
するということ。

いま、医師不足や
医師の偏在を改善するという
大義名分のもと、

政府の行政刷新会議で、
「診療報酬」の配分見直しが議論され、
中医協が具体的に検討していますが、

診療報酬の配分を変えれば
医師の配分も変わるという
「的外れ」な思い込みを改めない限り、

100年議論しても
時間の無駄というものです。

2009.11.17 Tue l つぶやき l COM(0) TB(0) l top ▲