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ドクターフリッカーが
開業する直前の冬、
2002年から
2003年のシーズンにも
インフルエンザが大流行しました。
その数年前から
簡易迅速キットが
市場に出回り始め、
前年に健保適用となった
タミフル、リレンザが爆発的に処方され、
あっという間に品不足になった
シーズンです。
迅速検査とタミフルの登場で
それまでの「流感」の診断、治療が
一変しました。
「流感」は自分の身体で
治すのではなく、薬が治すものだと
当時、患者さんばかりか、
医者までもが、考えるように
なってしまったのです。
その結果、在庫が少ない
タミフルをやむを得ず
2日分だけ処方して、
熱が下がった段階で
まだ、咳やくしゃみの中に
ウイルスが残っているのに
出社、登校する方が
多くいらしゃったため
インフルエンザの感染に
拍車がかかり、大流行と
なったのです。
今や、簡易迅速検査は
当たり前の時代になりました。
便利になったと言えば
便利ですが、
簡易迅速検査は
陰性であっても感染を
否定できる検査ではありません。
昨年から、タミフルによる(かも知れない)
異常行動の問題で、
10歳代のかたには処方を
差し控えるように厚労省から
通達がきていますが、
今、流行中のインフルエンザは
「新型」で病態も不明な点が多いので、
むしろ早期の抗ウイルス薬の
処方が推奨されています。
先日、リレンザ服用中に
意識混濁と呼吸困難で
転送した患者さんは
インフルエンザ脳症と
心筋炎と診断されましたが
早期の処置、治療をして頂いた
おかげで無事退院されました。
本当に良かったです。
簡易迅速検査は正しく行って
タミフルやリレンザなど治療薬を
有効に使用するために
日頃から免疫力を高めて、
「流感」は自分の身体で治すという
根本的な原則を
もう一度、医者も患者さんも
胆に銘じておきましょう。