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ドクターフリッカー

あと1週間で6月も終わりますが、
いかがお過ごしでしょう。

陽気が不順なせいか、
関節の節々が痛まれたり、
急な発熱でお困りの方も
少なくないようです。

寝冷えには気をつけましょう。

さて、関節の痛みや
発熱の時にお出しする消炎鎮痛剤。
いわゆる痛み止めや熱さましです。

坐薬、お尻から入れるものだと
胃に負担がかからないと
思い込んでいる方が
時どきいらっしゃいます。

消炎鎮痛剤は
口から飲もうがお尻から入れようが
粘膜から吸収されて
痛みや熱のもとになる
プロスタグランジンという物質の
産生を抑制することで
効果があります。

ところが、このプロスタグランジンは
胃液分泌抑制、粘液産生増加、
そして胃粘膜血流増加など
胃粘膜保護にとって大変大事な
役割を持っています。

ですから、消炎鎮痛剤を服用して
プロスタグランジンが抑制されると
胃の粘膜障害が起こるのです。

坐薬であっても血中に吸収されて
胃粘膜に作用することは一緒です。

坐薬だから胃にやさしい・・・
と言う訳ではありませんので
ご注意下さい。

最近はプロスタグランジン産生を
抑制するためにシクロオキシゲナーゼを
選択的に抑制して胃粘膜の保護作用が
維持されている消炎鎮痛剤もあります。

それでも胃潰瘍や十二指腸潰瘍に
とっては結構な負担ですので
消炎鎮痛剤を内服にしろ坐薬にしろ
長く服用する時は適切な胃薬と
併用した方が無難だと思います。



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2012.06.24 Sun l 医療 l COM(0) TB(1) l top ▲