
異なる宇宙の生命体が
地球人の身体と一体化して
ピンチになると変身して地球を救う。
こういう発想は
「日本」独特のものではないでしょうか。
そう、「ウルトラマン」です。
アメリカのヒーローは
「スーパーマン」は「スーパーマン」。
「スパイダーマン」は「スパイダーマン」です。
正体を隠していたりするのは
日本の「月光仮面」もそうかも知れませんが、
「ウルトラマン」のように
宇宙人である「ウルトラマン」が
人間「ハヤタ」の身体に「乗り移る」という
設定は世界を見渡してみると明らかに異質です。
アメリカの古いSFに
宇宙人の刑事と一体化した15歳の少年が
一緒に地球に逃げ込んだ脱走犯を捜査する
「二十億の針」という小説がありますが、
「ウルトラマン」は、こうした「対等の関係」ではなく
「ウルトラマン」によって「ハヤタ」が支配され
そして、科学特捜隊も「ウルトラマン」に
依存している関係です。
「ウルトラマン」では怪獣を
倒してくれるのはいつも「ウルトラマン」で
イデ隊員は科学特捜隊の存在意義を苦悩します。
「ウルトラマンさえいれば
科学特捜隊はいらないんじゃないか・・・」。
子どもの頃から見ていた「ウルトラマン」なので
設定にも違和感を抱かないでいましたが、
最近、何かに似ていると気付きました。
そうです。
日本の「米軍基地問題」、
「日米安全保障条約」です。
アメリカの軍事力を後ろ盾に
平和を享受してきた日本。
「ウルトラマン」は「米軍」、
そして「ハヤタ」はまさに「米軍基地」です。
しかし、「ウルトラマン」も怪獣に敗れ、
「ハヤタ」と分離して宇宙に帰るときが訪れます。
「ウルトラマン」を倒した強敵は
科学特捜隊、人間自身の力で倒すことが出来ました。
イデ隊員が叫びます。
「われわれの勝利だ!」
「ウルトラマン」は
沖縄出身の脚本家、金城哲夫氏の
強烈なメッセージだったのではではないかと
思うのは、少し考えすぎでしょうか。


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