
内科の実地医科、開業医が処方するお薬は
高血圧、糖尿病、脂質代謝異常などの
いわゆる生活習慣病に対するものが
非常に大きな比重を占めています。
国として後発医薬品を推奨していることもあり、
開発した先発メーカーもうかうかしてはいられません。
そこで、最近トレンドなのが「配合剤」です。
二種類のお薬を配合して一つにしてしまう訳です。
生活習慣病では複数のお薬を
服用するケースが少なくありません。
そんな時、「配合剤」なら
薬の数を減らすことも出来ますし、
費用の面でも先発医薬品を二剤処方するよりは
リーズナブルな薬価に設定されています。
お薬の数が少なくなることは
患者さんにとって精神的な圧迫も軽減されるようです。
ところが、初めて処方する場合、
基本的には「配合剤」は認められません。
二剤別々なら初診でも処方できるのに
「配合剤」はいけないという根拠が良く分りませんが
とにかく保険診療では認められていません。
また、後発医薬品を二剤処方した方が
「配合剤」より薬価は低くなるケースもあります。
数を少なくして高くなるより、
数は多くても安い方が良いと考えるのは
当然と言えば当然な道理です。
シンプルな構造、作用機序の薬は
後発品でも効果に遜色はないと思います。
ビタミン剤であれば先発も後発も同じでしょう。
しかし、何とかレセプターをブロックするとか、
何とか酵素を阻害して作用するのだというお薬は
体内への吸収や排泄自体にも開発のノウハウが
隠れているかも知れません。
そこまでのノウハウが
後発医薬品も本当に同等であるのかどうか。
一抹の不安は残らないでもありません。
しかし、現実に負担する医療費ですから
後発品の品質についていろいろ議論はあったとしても
一概に結論付けることは出来ないのが現状です。
いずれにしても、
同じ効能、効果のお薬でも
「配合剤」や後発医薬品の数が増えていて
処方の選択肢が大変複雑になりました。
ですので、風邪などで
ふだんのかかりつけ医以外を受診する時には、
「お薬手帳」を持参されることが賢明です。


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