
高血圧で汎用されているお薬の
大規模臨床試験の解析結果の論文著者の中に
製造元メーカーの社員がいたという事で
論文を撤回する騒ぎになっています。
臨床試験の解析結果の一部が不自然だと
一部の研究者から疑義の声も上がっていたようです。
当初、二つの大学の論文だけだったのですが、
新たに三大学でも件の降圧剤の有効性を示した研究に
メーカーの関与があったことが判明しました。
別にメーカーの研究者が臨床試験に
加わっても良いのですが、
結果がメーカーの利害に関与する場合は
その旨を明記しなければなりません。
悪意の有無に関わらず、明記されてなかったのは
臨床試験が科学的検証であるという意味から極めて杜撰です。
大学の偉い先生とメーカーが仕組んで
データを捏造、改ざんしていたのだろうとの
誹りを受けても言い訳は出来ない事態です。
非常にたくさん処方されているお薬です。
新聞やテレビ、ネットでもニュースになりました。
エビデンスだの何だの偉そうなことを言っておいて
その根拠がこの有様では、メーカーだけではなく
研究責任者の大学教授もあまりにおそまつではありませんか。
「よー、センセー、オレの飲んでる血圧の薬、
いんちきだったって、新聞に書いてあったぞ」。
いんちきではありません。
しかし、本当に有効性が高いお薬でも
地域医療、実地医科の前線では返す言葉がありません。


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