
先月26日、
厚労省の薬事衛生審議会で
新しいC型慢性肝炎治療薬、
テラプレビルの造販売承認
が許可されました。
まもなく市場にでるでしょう。
テラプレビルはC型肝炎ウイルスの
複製に必要なNS3-4Aという
タンパク分解酵素の働きを抑えて
ウイルス増殖を抑制するという
新しい作用機序があります。
今、盛んに行われている
ペグインターフェロンとリバビリンの
併用療法にテラプレビルを
加えて3剤併用療法を行うと
これまで無効だった症例でも
血中のウイルスが消失するなど
良好な治験成績が示されたため、
優先審査となりました。
海外でもアメリカでしか
まだ承認されておらず、
厚労省は治療期間の短縮を
期待する一方で
全症例の使用成績調査が
義務付けられました。
新しく薬が加わる分、
服薬の難しさや副作用の問題も
けして小さくはありません。
インターフェロンを
併用することには変わりはなく
3剤併用療法においても
IL28Bの遺伝多型性の
影響は問題点として残ります。
副作用と治療効果、
リスクとベネフィットが明確に
なるまではもう少し時間が
かかるかも知れません。
しかし、そんな悠長なことを
言っていられない方も
いらっしゃるのが現実です。
大きな目で「肝炎撲滅」を
視野に入れながら、
一人、一人の患者さんにとって、
どこまで出来るか、
何が出来るかと
一歩でも前に出て治療を
選択、遂行しなければいけません。


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