ポインター

梅雨を追い越して
真夏がやって来た様な
強い日差しの中、
横浜新道をクルマは西へ進んだ。

ここのところ、
毎週、週末に外出しているようだし、
たまには家でゆっくり過ごそうと
思っていたのだが、

前日と打って変わった
あまりの好天気に1年半ぶりに
鵠沼にダンのハヤシライス
食べに行くことにしたのだ。

前に来たのは去年の2月下旬。
東日本大震災の直前だった。

その時は店主の俳優、森次晃嗣さん、
そう、ウルトラセブンのダンは不在だった。

会えなかったから、
すぐにまた、来るつもりだったが
震災の後、日常が奪われた
多くの人びとがいることを知った。

じぶんが平和な日常の中で
鵠沼に行ったときのことも
すごく昔の出来事だったように思えて
なぜか、再び来ることが出来ないでいた。

全然、関係ないのに。

横浜新道から国道1号線に入り
原宿の交差点はいつも通りの渋滞。

やっぱり、こんなに天気の良い日に
湘南にドライブは無謀だったかと
少し後悔した。

それでも家を出てから
1時間ちょっとで鵠沼に到着。

店を通り過ぎて
前に来たときに教えてもらった
駐車場に行くが、看板がなくなっていた。

一旦、店の前まで戻ると
男性が花壇の手入れをしている。

あ、ダンだ。間違いない。

興奮した気持ちを抑えながら
クルマのギアをパーキングに入れて
ハンドブレーキをひいてドアを開けた。

「あの、駐車場、なくなっちゃったんですか?」

ゼラニウムを見つめていた
瞳がこちらに向いた。
やっぱりダン、モロボシダンだ。

「あるさ、ほら、そこの前に」。

ダンの指をさす方を見ると
店の向かいが駐車場になっていた。

店に入ると昼時であったせいか
前に来たときより混んでいたが、
すぐテーブルに通してもらった。

食事の前にダンと一緒に
平和そのものの顔で一家揃って
写真も撮ってもらった。

ハヤシライスは厨房でダンが
作ってくれた。

これだよ。食べたかった
「ダンが作った」ダンのハヤシライス。

帰り際、本当は自分が
2ショットの写真を撮りたかったが
その気持ちを込めて、

「もう一枚、息子とお願い出来ますか」と頼んで
2世とダンの2ショットを撮ってもらった。

持っていったエレキングの人形を見て
「お、エレキングだな」。

握手も2世にさせた。
本当は自分がしたかったのだが。

「ごちそーさまでしたー!!」の声に
食器を洗いながら
「頑張ってくれよ。本当にね」と
2世に応えてもらい、涙が出そうな気持ちになる。

まずい。こんなところで泣いては。

ちょうど今の2世と
同じ年頃にテレビで放送されていた
ウルトラセブン。

俳優さんとしてヒーローものの
主役を演じることは
いろいろ難しいという話も
耳にすることはある。

さまざまの葛藤があることは
想像に難くない。

しかし、45年たっても
ヒーローは少しも色あせていなかった。

帰路は134号線に出た。
海抜を示す標示が点在しているのが
以前と変わっているところだったが、

6月上旬、海岸沿いは
夏に向けてもう「海の家」の設置が
急ピッチで始まっていた。



↑↑共感して頂けたら、クリックお願いします。
2012.06.11 Mon l つぶやき l COM(0) TB(1) l top ▲

コメント

コメントの投稿












       

トラックバック

トラックバックURL
→http://fleaflicker.blog120.fc2.com/tb.php/1582-9361548c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
梅雨を追い越して真夏がやって来た様な強い日差しの中、横浜新道をクルマは西へ進んだ。ここのところ、毎週、週末に外出しているようだし、たまには家でゆっくり過ごそうと思っていたのだが、前日と打って変わったあまりの好天気に1年半ぶりに鵠沼にダンのハヤシライスを...
2012.06.11 Mon l まとめwoネタ速neo