K先生への手紙

拝啓
向夏の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。
すっかりご無沙汰をしております。

「Sherlock's Diseases of the Liver・・・」の第12版を
眺めておりましたところ、
肝臓の血液疾患のt-PAのところに先生にご指導頂いた仕事
引用されておりました(67ページ文献31番)。

思えば、肝硬変における線溶能亢進の成績を発表した
長崎の総会の帰りに羽田から乗ったリムジンバスの中で、
先生に「帰ったら、培養細胞でもやって見ろ」とおっしゃって頂いたのが、
血漿添加の実験の始まりでした。

1年がかりで何とか論文をまとめることが出来たのも、
夏休みを返上して、第3研究室で
先生に血管内皮細胞の培養をご指導頂いたおかげです。

当時の主任教授のご助言もあり英文にしましたが、
そのため、手厳しい査読を何度も受けることとなり、
追加実験を加えた上で、データの再検討も行って、
やっとのことで受理されたことが昨日のようです。

たまたまですが、先生との仕事の成果が
由緒ある成書に引用されていたことを見つけて、
今もう一度、改めて自分のやってきた仕事への
自信と誇りを思い出すことが出来ました。

不躾にお送りしても場所を取ってご迷惑かと存じますが、
是非、先生のお手元にも置いて頂きたいと思い、
失礼を承知で一冊、ご送付いたしました。

私は今、横浜で地域医療に全力を挙げる立場ですが、
大学在籍時、博士号取得およびその後の研究活動で
先生から受けた多大なご恩は生涯忘れません。

あの頃、先生に教えていただいた謙虚な気持ちを忘れずに
これからも自分の仕事をしていく所存です。

不肖の弟子が居りましたことを、
時おり思い出して頂ければ幸甚でございます。

何とぞ、ご自愛されお過ごし下さい。ご健康を心よりお祈り申し上げます。
ありがとうございました。

                                  敬具
K先生
                 平成25年6月    梅雨の診療所にて



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2013.06.18 Tue l つぶやき l COM(0) TB(0) l top ▲

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