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ものを食べた時に
すぐに吐いてしまうと言う方が
初診で受診されました。

30年前に「摂食障害」と診断されていましたが、
心療内科に通院したもののなかなか良くならず、

いつの間にか心療内科への通院も
やめてしまっていたそうです。

今回、胃カメラを行ったところ
食道入口部から食道の拡張と蛇行を
認め、咀嚼した残渣が停滞していました。

ゆっくり、胃の中まで胃カメラを挿入すると
胃の中には異常所見は認めません。

「これは、アカラシアだ・・・」。

アカラシアとは下部食道噴門部の
弛緩不全によって食物の通過障害が
起こる病気です。

原因ははっきりしていませんが
食道筋層のアウエルバッハ神経叢の変性で
食道の蠕動運動や食道胃接合部の弛緩反射の
欠如が起こるのではないかと考えられています。

上の写真はまるで胃のように拡張した
食道の内腔なのです。

結果的にこの患者さんは
いわゆる「摂食障害」ではありませんでした。

アカラシアは教科書には必ず載っていて、
学生でも知っている有名な病気ですが、
疫学的な頻度は10万人に一人から二人という
比較的、珍しい疾患です。

30年前にも胃カメラを行ったようですが、
初期では所見にも乏しかったのかも知れません。

しかし、患者さんが30年もの間、
「摂食障害」として胸焼け、胸のつかえ、嘔吐に
苦しんでこられたことを考えると

常に「診断」は絶対ではないと肝に銘じて
機会あるごとに「診断」を見直す必要があると痛感します。



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2015.01.21 Wed l 医療 l COM(0) TB(0) l top ▲

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