
野生のイノシシやシカの肉、
あるいは豚肉でも十分加熱しないで食べると
E型肝炎ウイルス(HEV)に感染する危険があります。
少し前まで日本でのE型肝炎発症は
極めて少ないと考えられていましたが、
現在では、お店などでもレバ刺しの提供は
法律で禁止されるようになっています。
食品からの経口感染だけではなく
輸血からの感染例も報告されています。
もし、無症状のままHEVに感染しているひとが
献血した場合でも目下のところ日赤では
献血時にHEVは検査はしていないのが現状です。
通常、E型肝炎になっても
一過性の急性肝炎で治ることがほとんどですが、
妊婦が感染すると劇症化の心配もあります。
また、臓器移植や白血病など
免疫抑制剤を使用している場合ではHEVによる
慢性肝炎への移行も報告されています。
HEVも献血時のスクリーニングに
加えることも検討しなけばなりませんし、
免疫の低下している患者さんへ輸血を
行なう場合にはHEVのチェックは必須です。
そして、一般の方々も
お肉は何であれ、原則的にはよく火を通して
食べる方が賢明です。


↑↑共感して頂けたら、クリックお願いします。