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子どものころ、
近所に美大の研究生が
住んでいました。

週一回、
「お絵かき」を習いに
行っていました。

アトリエにおじゃまして
自由に絵を描かせて
もらっていたのです。

逗子に絵の先生の知り合いの
西ドイツ(当時)のかたが一家で住んでいて、

「オスラちゃん」と言う
ドクターフリッカーと
同世代の女の子がいました。

絵の先生は
子ども好きだったのか、
ドクターフリッカーと
オスラちゃんを連れて

江ノ島や逗子マリーナ、
上野動物園など
いろんなところに写生に連れて行って
くれました。

オスラちゃんは
日本語ぺらぺらなので
一時期、本当に仲良くなりました。

小学校3年生の
ゴールデンウィーク。

オスラちゃんのお宅に
お呼ばれした時、

スズキのバターソティと
ミックスベジタブルが出てきて、

魚といえば
「アジの開き」か「お刺身」しか
知らなかったドクターフリッカー、

まさに「バタ臭い」西洋の家庭料理が
食べられずに、
オスラちゃんのママを困らせてしまった
こともありました。

何が食べたいと聞かれ、
よりによって「ラーメン」と答えた
ドクターフリッカー。

仕方がなく、
逗子の駅前のお店まで
わざわざ「五目そば」を
食べに連れて行ってくれました。

オスラちゃんも
「ホントはわたしもおさかな、嫌いなんだ。
  おそばで良かったよ」と言ってくれました。

そんな、
オスラちゃん。

一家でドイツに帰国することに
なりました。

絵の先生と羽田空港まで
見送りに行き、

先生が「ちゃんとさよならをしなさい」と
言っても別れる間際まで、

空港ロビーを走り回って
いつも通りに二人でふざけて遊んで
いました。

最後も「バイバーイ!」と
明るく手を振って別れましたが、

帰りのモノレールの中で
なぜか急に涙がとまらなくなり、
絵の先生を困らせた
ドクターフリッカーでした。

いま、オスラちゃん、
どうしてるのかなー。

2009.05.05 Tue l 思い出 l COM(3) TB(0) l top ▲

コメント

No title
ドイツに帰ったオスラちゃんは、結婚して幸せな家庭を持ちました。時々日本にいた時のことを自分のこどもに話してあげています。ラーメン好きの男の子のことも素敵な思い出になっています。

なんかもほのぼのとした話でいいですねぇ。過激にヒートアップする「暑い」話もいいですけど、こういうすーっと風が吹き抜けるような話も味がありますよ。
2009.05.05 Tue l 亜沙郎. URL l 編集
まるでドラマのような
いいお話ですね。
その場面が目に浮かんできます。
2009.05.05 Tue l さとちん. URL l 編集
No title
いいお話ですね。Facebook のアカウントを作って探してみたらいかがですか?
2009.05.06 Wed l まつひろ. URL l 編集

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