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「飲酒」は合法的な
生活習慣の一つですが、
長期にわたる多量の飲酒は

肝臓だけではなく
膵臓、胃、食道、脳、筋肉、骨髄
と、全身の臓器に障害を
起こすことが知られています。

診療所や病院を
アルコールによる
臓器障害で受診される方は
残念ながら、
大変多いのが現状です。

こうした患者さんに対して
臓器障害の原因が
飲酒によるものであると
しっかり、認識していないと

飲酒習慣の改善をしないまま、
漫然とした「投薬」治療が
行われることになってしまいます。

アルコールが体内で酸化されて
生じるアセトアルデヒドは
ミトコンドリアを障害して、
肝細胞に脂肪酸やアセトアルデヒドを
蓄積させます。

肝細胞からの蛋白輸送も
障害され、その結果、
糖タンパクや水分が
肝細胞内に貯留して、まるで
風船のように細胞が膨らんで
しまいます。

アルコール肝障害の
典型的な病理所見です。

いわゆる「お酒」は
古来から、世界中で嗜まれ、
生活習慣、文化とともに
発展してきました。

「フレンチ・パラドックス」などと、
赤ワインを多く飲むフランスでは
動脈硬化が少ないと
よく言われていますが、

第二次世界大戦で
壊滅的な打撃を受けた後、
ワインの生産量減少と
相関して肝硬変死亡者が
激減したことは医学界では
有名なことです。

そもそも、日本人の45%は
アセトアルデヒドの代謝に
重要な役割を持つ
アルデヒド脱水素酵素の活性が
欠損しています。

都合の良いことだけを
鵜呑みにしない方が良いでしょう。

アルコール依存症なども
ともすれば、本人の意志の弱さ
などで片付けられてしまう傾向が
あるわが国ですが、

生まれつき
「薬物依存」になるひとが
いるはずありません。

人間関係、商談など
何ごとによらず、飲酒機会が
多く、「杯」を勧めたり、
あたかも、お酒を多く飲めることが
良いことであるような土壌に
問題があるかも知れません。

依存症になってしまうと
「飲酒運転撲滅キャンペーン」を
行っている警察の方まで
飲酒運転を起こしてしまいます。

ましてや、飲みたくもないのに
ストレスや不眠で「飲酒」することは
絶対、やめましょう。

2009.10.05 Mon l 医療 l COM(1) TB(0) l top ▲

コメント

No title
もともと、それほど酒を飲む方ではなかった自分ですが、開業してからはほぼ毎晩飲むようになってしまいました。まぁ、たいていはリキュール類とかですけど。
とりあえず最近の肝機能は大丈夫でしたが、さすがにだんだん健康には自信がなくなってきました。
2009.10.05 Mon l 亜沙郎. URL l 編集

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